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これでもう大丈夫!蓄電池の選び方
蓄電池 2020.06.26

これでもう大丈夫!蓄電池の選び方のイメージ

蓄電池にはさまざまな種類があり、各ご家庭の使用用途によって選ぶ種類が違ってきます。どの蓄電池を購入しても大差はないと思っている方も少なくないのではないでしょうか?

今回は賢く蓄電池を購入するために、蓄電池を購入する際の選び方のポイントを紹介します。

蓄電池選びの要点を整理し、自分の家庭に合ったものを購入しましょう。

 

 

蓄電池選びのポイントは3つ

蓄電池を選ぶ際に考えるポイントは以下の3つです。

3つのポイント

  • パワーコンディショナーの交換をするか
  • 設置場所をどこにするのか
  • 停電時にどのような使い方をしたいか

  大きく分けるとこの三つに分類されます。では、それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。

 

1.パワーコンディショナーの交換をするかどうか

パワーコンディショナー(パワコン)とは、電気の直流・交流を変換するための機器です。太陽光パネルで発電される電気は直流ですが、自宅で使う電気は交流。つまり、太陽光パネルで発電した電気をそのまま家庭のコンセントでは使えないので、パワーコンディショナーを使い直流の電気を交流に変換します。

卒FIT対象(※)の方は、少なくとも太陽光発電システムを設置してから10年が経過しています。蓄電池の導入を検討している方の中にはこのパワーコンディショナーが故障し、交換をしたという方は少なくないはずです。

新たに設置する蓄電池にもパワーコンディショナーが必要ですから、今お使いのものがどのような状況なのかを調べることが大切です。

現在、太陽光発電と蓄電池を1台で対応できるハイブリットパワーコンディショナーがあり、このパワーコンディショナーを使用した蓄電池システムを一般的に「ハイブリット型蓄電池」と言います。

太陽光発電のパワーコンディショナーは交換せず、別途蓄電池用のパワーコンディショナーを設置するタイプを「単機能型蓄電池」と言います。

以上を踏まえ、まずはこのパワーコンディショナーを蓄電池購入と合わせ交換してハイブリット型蓄電池にするのか、それとも交換せず単機能型蓄電池にするのか、これが1つめのポイントになります。

 

2.設置場所をどこにするのか

蓄電池をどこに設置するのかは2つの観点から非常に重要です。

1つ目は、その大きさを設置するスペースがあるかどうか。
2つ目は、お住まいの地域の外気温と蓄電池の耐熱範囲。

まず、設置するスペースに関しては、大きいものとなると本体重量で250kg以上にもなり、エコキュートの貯湯タンクほどの大きさにもなります。

当然このクラスは屋外設置になるのですが、屋外にそのスペースがない場合は屋内設置ができる蓄電池を選ぶ必要があります。

次に、お住まいの地域の気温と蓄電池の問題です。

各メーカーの蓄電池が耐えられる高温はほぼ40℃と横ばいなのですが、低温が-20℃~0℃までと幅広く、気温が低いエリアでは屋内・屋外兼用の蓄電池であれば低温対策で屋内に設置しなければならなくなりますし、そもそも屋外設置専用蓄電池では冬場の低温を耐えられないとなれば別の屋内設置が可能な蓄電池を選ばなければなりません。

 

3.停電時にどのような使い方をしたいか

地震や台風などさまざまな災害の影響を受け、蓄電池の需要は高まっていますが、実際に停電になった際にどのような電気の使い方をしたいのかで選ぶべき蓄電池は変わってきます。

蓄電池時の電気利用で考えるべき点は以下の3つです。

  • 200V電源を必要とする大型家電を使用したいかどうか
  • 同時に使える電気使用量がどのくらい欲しいか
  • 家全体を使えるようにしたいか、特定の場所だけ使えるタイプで問題ないか

では、これらのポイントを詳しく解説します。

 

  • 200V電源を必要とする大型家電を使用したいかどうか

200V電源を使用している電化製品の代表例は、リビングなどで使っているエアコン、IHクッキングヒーター、エコキュートです。
当然ながら200V電源を利用するエアコンなどは消費電力も大きいため、次のどのくらいの蓄電容量にするかを考える以前にこの点を決めておく必要があります。
なお、エアコンでも子供部屋などで使われている6畳用などのエアコンは100V電源なので、エアコンを停電時に使用したければ200V対応にしなければならないというわけではありません。

 

  • 同時に使える電気使用量をどのくらい欲しいか

蓄電池の容量がどれだけ大きくても、同時に使える電気量は限りがあり、各メーカー、各機種によって違います。
停電時はなるべく少なく利用して、電気利用を長続きさせようと考えるのであれば同時利用量はあまり気にする必要はありません。
逆に停電時もなるべく普段と変わらない生活をしたいということであれば、蓄電池の容量だけでなく、停電時にどれだけ同時に電気を利用できるかという指標を気にする必要があります。

1500W~5900Wまでと各メーカーの機種でかなり幅がありますので、こちらも注意して見ておく必要があります。

 

  •  全負荷型蓄電池か特定負荷型蓄電池か

停電時に家全体を使えるようにする蓄電池を一般的に「全負荷型」、停電時は特定の電源だけ使える蓄電池を「特定負荷型」と言います。
家全体をカバーできる仕様の蓄電池ですので、必然的に全負荷型の蓄電池はその蓄電容量は大きい傾向にありますが、蓄電容量が大きくても特定負荷型のものもありますので注意が必要です。

また、200V電源や蓄電容量の項目と同じで、結局は停電時にどのような生活をしたいのかどうかがポイントです。

「普段と変わらない生活を送りたい」と思うのならば全負荷型

「特定の部屋の照明と冷蔵庫の使用など必要最低限でいい」ということであれば特定負荷型、ということになります。

 

 

まとめ

太陽光発電システムと違って、蓄電池は簡単と考える方が多いのですが、今設置されている太陽光発電システムとの相性や費用など、実は多くのことを考えて選定していかなければなりません。

蓄電池も各家庭に適したものを選ぶ必要があるので、ただ勧められたものを購入するのではなく、自分の家庭にはどの蓄電池が最適なのかを考えて、後悔のない蓄電池選びをしましょう。